＜第３章＞

クライマックスシリーズ展望

＜土曜大会１部＞

東京Ｂ＆Ｂ（港区）はレギュラーシーズンを佐藤天、関口、江川らを軸に粘り強い打撃で勝ち上がってきた。エース・カイセイの出来次第では決勝リーグでも１位通過が可能だ。ＰＥＡＣＥ（ふじみ野市）は最上位部では稀な１試合平均４得点以上を挙げた打線が活発。強打者・藤原を中心に下位まで切れ目が無く、篠原ら投手陣の出来が鍵か。ワイルドカードでＣＳに滑り込んだ八洲ベースボールクラブ（さいたま市）は昨年優勝戦進出を有力視されながらＣＳで敗れた悔しさを晴らせるか。立場上１勝１敗でなく２連勝が欲しいところだ。

＜土曜大会２部＞

レギュラーシーズン１位通過の東京ベイライズ（松戸市）は伝統の堅守で守り競り勝つスタイルは今年も健在だ。対するニグラス球児（足立区）は対照的に長打力が魅力だ。主砲・古内、好打者・大和、金尾らの勝負強さが光る。協立機電工業（株）（新宿区）は開幕カードこそ敗れたものの、その後９連勝で一気にＣＳ出場を掴んだ実力は本物。ライコム（江東区）は投手陣が充実していて、勝負強い打撃が自慢の利根川ら攻撃陣の奮起次第では２年ぶりの夢舞台が見えてくる。

＜土曜大会３部＞

大会出場歴が豊富なチームが多く揃った。上段はレギュラーシーズン１位通過で投打のバランスが良い巨魂会（文京区）にワイルドカードでＣＳを掴んだＭＪＳ（新宿区）が挑む。ＭＪＳは北山、前川ら長打も打てる中軸の打線が活発。Ｓａｋｕｒａｃｕｂｅ（江東区）はレギュラーシーズンを通じて打線が好調だ。好打者・木下を中心に大井、山口ら実績のある打者が多く打撃戦に持ち込みたい。スリースターズ（新宿区）は投打の中心でもある仲の踏ん張りが鍵になる。

＜日曜大会１部＞

上段はいずれも夢舞台の経験が豊富な３チームが揃う豪華な組み合わせとなった。初戦で対戦するＰＨ（杉並区）と昨年優勝のＢＯＯＯＯＯＮ（清瀬市）はＣＳ全体を通じ屈指の好カード。昨年のＭＶＰ右腕・ＢＯＯＯＯＯＮの渡邊とＰＨのエース・米望の投げ合いは最大の注目ポイントと言える。この勝者を決定戦で待ち受けるサントリーフーズ（港区）は一昨年のチャンピオン。俊足の１番・稲場に強打の鈴木、金子ら中軸にも力のある打者が揃い爆発力がある。下段は悲願の夢舞台を目指すＣｈｅｒｒｙ Ｂｌｏｓｓｏｍｓ（横浜市）が一歩リードか。リーグ戦でも好投したエース・吉田が安定し、打線も強打の石川を中心に対応力が高い。Ｃｈｅｒｒｙ Ｂｌｏｓｓｏｍｓはここまで実に３年連続ＣＳで敗れており、今大会こそ４度目の正直なるか。対するドンペリキッズ（松戸市）は自慢の強力投手陣で激戦のレギュラーシーズンを勝ち上がってきた。２年前に夢舞台を経験したメンバーが多く残り、虎視眈々と２度目の優勝戦を狙う。

＜日曜大会２部＞

上段はレギュラーシーズンを無敗で制したトリプルＡ（豊島区）が優勝候補の本命だ。どこからでも長打が飛び出す強力打線に１試合平均１失点以下の投手陣。投打に死角は見当たらない。初出場ながら左腕エースの井尻に、金井・石岡ら頼りになる中軸の存在が頼もしいアンバージャック（川崎市）もトリプルＡに匹敵する実力がある。下段は益子タイガース（益子町）が有力候補だ。投打のバランスに優れ、好投手を擁する初戦のＭＣ茂原（茂原市）戦がヤマ場になりそうだ。Ｍｉｌｋｙ Ｗａｖｅ（杉並区）はエース熊谷の出来次第では悲願の夢舞台も視界に入る。

＜日曜大会３部＞

上段はリョーケンビーシー（墨田区）、Ｎｅｗ Ｂａｎｇｓ（習志野市）の勢いのある若手チーム同士がいきなり対戦。ともに複数の好投手がおり楽しみな対決だ。他にも好打者・鈴木、大澤らを擁する川商Ｃａｔｓ（川越市）、９年ぶりの夢舞台を目指すロイヤルズＢＣ（江東区）など実力のあるチームは多いが、リョーケンビーシーが有利と予想する。初戦のＮｅｗ Ｂａｎｇｓ戦で勝ち切れば、優勝戦進出が見えてくるだろう。下段、ここは投打に力のある選手が揃うＡＪＣ（川口市）が勝ち進むことが予想される。安定感のある投手陣に、打線も上位から下位まで長打力のある選手が揃い機動力が使えるのも強みだ。対抗するのは経験豊富な常盤平フラワーズ（柏市）を挙げたい。常盤平フラワーズは４番の力田を中心に力のある打者が揃う。投げては大根、増田の二枚看板に安定感があり、ロースコアの展開で強さが光る。初戦で打力のあるオールワン（ふじみ野市）戦を突破すれば、ＡＪＣにとっても厄介な相手となりそうだ。

＜日曜大会４部＞

優勝候補と言えるほどのチームは不在ながら、過去の実績のあるチームも多く、予想の難しいゾーンとなった。上段のレギュラーシーズン１位通過のＬＡＧＥＲＳ（狭山市）は高橋、中山の１・２番コンビが打線の中心。総合力も高くこのゾーンの最有力候補であるとみられる。対抗として推したいのがレッドサンダース（川崎市）。エース福田はスライダーを巧みに操る好投手。打線も下位までしぶとい打者が多く今大会急成長を遂げた。下段は泉兄弟を軸にどこからでも長打が飛び出すＴｈｅ Ｐｒｏｔｅｉｎｓ（千代田区）がわずかにリードか。長打に加えエース村上の投球にも安定感がある。Ｍｉｈａｓｈｉ（さいたま市）はレギュラーシーズンで６連勝と勢いがある。攻撃は好打者・古後が軸となる。

＜日曜大会５部＞

上段は混戦模様。ＲＳＡ（所沢市）は安打製造機・鈴木（和）が打線を引っ張る。対する川崎レックス（川崎市）はエースで４番の駒崎の活躍に期待。この勝者を決定戦で迎え撃つＰＯＳ（松戸市）は伝統の堅守でロースコアの展開に持ち込めるかがポイントとなる。下段はＯＬＤ ＲＯＳＥ（墨田区）が総合力で一歩リード。中野、森田、安藤で組むクリーンアップは得点力が高く、志村・諏訪・三井と継投でつなぐ投手陣を固い守備陣が盛り立てる。頂鎮ＡＮＧＬＥＲＳ（さいたま市）とロイヤルズＺ（我孫子市）がＯＬＤ ＲＯＳＥの勢いを止められるかが注目だ。

＜日曜大会初級部＞

今年も戦力的に突出したチームはなく、混戦模様。上段はレギュラーシーズンを無敗で乗り切ったＹｏｕｈｔ Ｂｒａｖｅｓ（伊勢崎市）が軸になりそうだ。追うのは攻守の要・佐野がチームを引っ張るＮＩＮＥ‐ＢＩＲＤＳ（豊島区）か。初戦のＷＩＺＡＲＤＳ（西東京市）戦を勢いのつく勝ち方で制してＹｏｕｈｔ Ｂｒａｖｅｓ戦に臨みたいところだ。下段は力が拮抗したチームが揃う。Ｏｗｌｅｔｓ（葛飾区）とばいきん（横浜市）の対決はどちらも打線が持ち味。対照的にＯＡＳＩＳ（川崎市）とスクラッチ（松戸市）の一戦は両チームとも粘り強いエースを擁しており守り合いになりそうだ。